検査しても原因が見つからないのは何故?

日本女性の初産年齢は全国平均で30.6歳、片や男性の初めて子どもを持つ年齢は平均して32.6歳となっています。これは、出産年齢が長く安定していた高度経済成長期と比較すると5~6歳も高くなっているのです。

1950年代~1970年代であれば2人ほどの子どもを産み終えていた年齢で、現代ではようやく1人目というような感じでしょうか。この晩産化は日本に限った事ではなく先進国で共通して言える悩みですが、このように初めて出産を経験する女性の平均年齢が30歳を超えている国は世界でも数えるほどしかありません。フランスや北欧では早期から少子化対策に予算を投じているので出産年齢の上昇スピードは落ちてきています。当の我が国はというと、むしろ上昇のスピードは上がってきているのです。

さて、では実際にクリニックに来院するとどのような事を行うのでしょうか。不妊の相談をしにクリニックへ訪れると、まず基本的な検査を行います。単一の検査ではなく、いくつもの検査を行っていきます。妊娠というのはとても複雑なメカニズムをしています。その分必要となる検査は沢山あり、女性だけが受ければいいというものではありません。ご主人さん・彼氏さんもその事は頭の片隅において頂きたく思います。卵子を育てるホルモンは正常に分泌されているか・受精した卵を子宮に送る卵管が詰まっているといった事は起きていないか・精子は十分な数が作られ、よく動いているか等男女それぞれに検査項目があります。

ただ、一つ認識してもらいたい事は、これらの検査が「自分たちが不妊症かどうか」を調べる検査ではないという事です。不妊症とは、単に「一定期間妊娠しない状態」を指している言葉でしかなく、検査の結果から「あなた達は不妊症だと分かりました」と医師から診断する病名ではないんです。そして、この来院時最初に受ける検査で何か異常が見つかるという人の割合は減少傾向にあります。1990年代半ばまでは、こうした検査で不妊の理由を探し出してそれを補うというような治療が不妊治療でした。しかし、こうした治療は現在では不妊治療全体の中で一部にしか過ぎません。妊娠しない理由は多岐に渡る事が多いのです。

「不妊治療で、望む未来への1歩を踏み出す。」のTOPに戻る